Mar 5, 2011

キルトショーで想ったこと

今回キルトに対して特に予備知識もなく展示会に行ってみたのですが、行ってみてキルトの奥深さを知りました。色々疑問に思ったので調べてみると、

あの大きなキルト作品たちは、ベッドカバーだったり、壁掛けに使われるそうです。その歴史を遡ると、アメリカが植民地だった1700年代にまで遡り、植民地時代、貧しい生活を送っている人々にとって、衣類などの端切れを縫い合わせて作った暖かいベッドカバーは生活必需品だったらしいです(新しく布を買うと高いし、自分で一から織って作ろうとすれば大変な労働力がいるので)。

ベッドカバーのような大きなキルト作りは、よく、地域で女性が集まり役割分担をしながら作るそうで(今でもキルト作りの会(グループ)が地域でいくつもあります)、それぞれメンバーが担当分を持ち寄って、最後に大きなキルトが出来上がります。
この活動は、女性たちにとって、地域の人たちとつながる場社交の場の役割を果たしていました。

そして、キルトはよく、結婚や出産などの人生の大きなイベントに「おめでとう」という気持ちで贈られたり、地域を離れる若者に対してお別れ会で渡されたりするそうです。一つ一つ小さな布切れを継ぎ足しながら作るキルトには、作る人の想いがしっかりこめられていて、地域や大切な家族との絆を象徴するような、そんな大切な存在なんだなぁと感じました。

最近は前の記事に書いたピンクリボンのキルトのように、ファンドレイジング(資金調達)の一つの方法としても作られているそうです。例えば、ある地域が洪水や台風などの自然災害に遭った時、支援の一つの方法として、キルトを作り、それを売ったり、オークションに出して、資金援助するのです。
キルトファンドレイジングの方法についての記事も見つけました!(英語)
http://www.fundraiserinsight.org/articles/quilt-fundraisers.html
一体、キルトを売って、いくらぐらい資金が集まるのか、気になります。

他にも、今回展示してあるもののいくつかは、イラク・アフガニスタンの戦争で負傷した復員軍人に贈るために作っているというものもありました。

こんな風に、キルト一つで、アメリカ社会が見えてくるようで、とても面白いです。
これからNPOの資金調達の方法について、もっと調べてみたいと思っているので、特に興味深かったです。

No comments: