Mar 8, 2013

クラスの一体感を作るには?

今担当している2グループの日本語クラスのうち、
1グループは、
なかなかグループの一体感が生まれない。

アメリカ人5人、
中国人5人、
韓国人3人(内2人はカップル)の
合計13人。

一人一人はいい学生だと思うけど、
お互い相容れない学生が組合わさっているのか、
個人主義的な人が多いのか、
なかなか雰囲気を作るのが難しい。

そんなグループで、つい先日
グループが一つになった!と感じられる瞬間があった。

「AとBとどっちのほうがいいですか」
の文法を練習するペアの会話練習。

学生A「もうすぐ、Cさんの誕生日ですね」
学生B「じゃ、何かプレゼントを買いましょうか」
学生A「そうですね・・・じゃ、Tシャツはどうですか。」
学生B「いいですね!赤いの白いのとどっちのほうが
いいと思いますか」
学生A「赤いのの方がいいと思います。」

この下線部をそれぞれアレンジしてペアで練習する。
発表の時に、あるペアが言った。
学生A「もうすぐ、Qさん(クラスメート)の誕生日ですね」
(Qさん、ちょっと嬉しそうな顔^^)
学生B「じゃ、何かプレゼントを買いましょうか」
学生A「そうですね、じゃ、Watermelonはどうですか。」
クラスで笑い。

私、「Watermelonですか?(^^)Watermelonは日本語ですいかです。」

学生A「そうですか、じゃ、すいかはどうですか。」
学生B「いいですね、・・・・・大きいの小さいの
どっちのほうがいいと思いますか」
学生A「そうですね、小さいのの方がいいと思います」

Qさん「えー大きいのがいいです!!」と割って入る(^^)

学生A「お金がありませんから・・・」

私、「Qさん、誕生日には小さいスイカをもらえますね!」
Qさん、嬉しそうな表情(^^)

この会話で場の雰囲気がすごく和んだ。
そして、次に当てたペア。

学生D「もうすぐ、Sさんの誕生日ですね」
(Sさん、まさか自分を指名するなんて、と
ちょっとびっくりした表情。)
学生E「じゃ、何かプレゼントを買いましょうか」
学生D(けっこうエンターテイナーでアドリブを言うタイプ)
「そうですね、、、、じゃ、はどうですか。」

ここで、一同、「おぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」
と歓声(^^)

学生E「BMWポルシェとどっちの方がいいと思いますか。」
学生D「ポルシェの方がいいと思います。」

Sさん「ありがとうございます!!!」

一同笑い。

一人一人の発言は、実はスムーズじゃなくて、
ちょっとたどたどしくてゆっくりだったけど、
クラス全員が、この人が次は何を言うんだろう、
としっかり耳を傾けて学生の発表を聞いていた。
そして、学生が型にはまらずに
クリエイティブな発言をしてくれた。
いつもは関係性が見えにくい学生同士が、
お互いの名前を呼びながら、誕生日について
話すことで、何か親近感のようなものが生まれた。

他愛も無いやりとりかもしれないけど、
いつもと違った感触、可能性を感じられて、
かなり嬉しかった瞬間でした!

この間、教授の授業見学があってその時のコメントでも
「このバラバラな雰囲気のグループを盛り上げるのは
大変かと思いますが、どんなことに気を配っていますか」
ということを聞かれました。

私は基本的には、
・学生の雰囲気に飲まれずに明るく授業をする。
・話しやすい雰囲気を作る。
・学生をセミサークルで一列に並ばせる。
(後ろに隠れる人がいないようにする)
・ペアをいろいろ変えてみる。
といったことぐらいだなぁと思っていたのですが、

こういう練習内容を使った盛り上がりというのは、
本当に学生の力だな、と思います。
私も楽しかった!

クラスの雰囲気作りは、こういうことの
積み重ねかもしれません。
また、おもしろい発言が出てくるといいなぁ(^^)

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