Jan 21, 2009

授業を聴講しました

一時帰国の日を明日に控え、今日はSPEA(School of Public Affairs and Environmental Affairs)の先生に会いに行きます。

と、その前に、SPEAの教授のプロフィールや授業シラバスを見ていて、とても気になる授業を見つけたので、聴講することにしました!
授業の名前はCommunity Development

コミュニティ・ディベロップメントとはWikiに引用されている説明を借りれば

“the process of developing active and sustainable communities based on social justice and mutual respect. It is about influencing power structures to remove the barriers that prevent people from participating in the issues that affect their lives.
“Community workers (officers) facilitate the participation of people in this process. They enable connections to be made between communities and with the development of wider policies and programmes.
“Community Development expresses values of fairness, equality, accountability, opportunity, choice, participation, mutuality, reciprocity and continuous learning. Educating, enabling and empowering are at the core of Community Development.”


日本語に訳すと「まちづくり」という曖昧な言葉になっていますが、市民(住民)が自分たちの生活や社会的問題に対して、そのプロセスに参加しながら、コミュニティの向上や持続可能な地域を作る、というような意味です。

そのような、コミュニティ・ディベロップメント(とりわけ日本の農村地域において)を促進する組織を作りたいというのが、私の夢です。


受けた授業は学部生対象の授業。
こっそり授業前に教室の写真をパチリ。

内容は、エネルギーに関する授業でした。想像と違っていましたが、なかなかおもしろかったです。グラフも多用してくれたので、理解しやすかった。

よく出て来たのが、こんな感じのグラフ↓
グラフ:1956年にM.K.ハバートが発表した石油産出量のピークを時間軸上に示したもの
Wiki; Peak oilより

石油ピークPeak oil)を示したグラフです。1956年のM.K.ハバートの論文によると、世界の石油産出量のピークは当時の約半世紀後、つまり現在ということになります。あとは釣り鐘状に減るばっかり。

先生は学生に向かって、
「私達は、本当に石油を使い果たしてしまうのでしょうか?」
と、一瞬ドキッとするような言葉を投げかけ、その後、世界の人口増加と石油の関係、米国のエネルギー事情、世界の石油需要・供給に占める米国の割合などをグラフで次から次に見せてくれました。

さっきの質問は、学生の注意をグッと引くための質問だったようです。

そして、最後はこのように石油に頼っている社会の脆弱性(vulnerability)についてのお話。食物の移動距離について(食物は産地から消費者まで平均約1400マイル=2253km移動している)とか、石油価格の高低と経済成長の高低は相関関係にある、など。

講義後の議論で、学生から
「このような危機的な状況にあることは、よく聞かれることです。ポジティブな可能性は何かないのですか」
という質問がありました。

先生は、「まずは、このような大きな問題があることをしっかり理解してもらいたい」と述べ、ポジティブな可能性の一つとして、グローバルな変化だけでなく、
「ローカルレベルの変化の重要性」
を強調しました。

ここで、この講義のタイトルとも繋がってくるのだなぁと納得。


そして、最後の最後に、
このような大きな重要な問題についても何か「Change」を起こせるかもしれない。だって、昨日君たちは大きなChangeを目の前で見ただろう!
としめくくり、学生を励ますのでした。

今やPresident Obama はあらゆるところでChangeの代名詞です。

1 comment:

takako said...

追記;この授業で印象深かったのは、過去に発表された研究、データやグラフが多用されていたこと。当たり前だろうけど、学術的に示す、ということはこういうことなのだなぁと感じた。